メンズエステ・回春エステの風営法上の扱いと無届営業の罰則

メンエス、回春エステ、性感マッサージ、風エス、ルーム型。呼び方はバラバラでも、こういったマッサージ・エステ系の性風俗店の風営法上の扱いは大きく2つに分かれます。

ひとつは、店側が場所(個室)を用意して客を入れて施術するタイプ。
もうひとつは、客が用意したホテルや自宅へスタッフを派遣して施術するタイプです。

本コラムでは、これらが法律上でどう区分され、どんな規制を受けるのかを解説します。なお、性的サービスを含まない通常のマッサージ等は風営法の対象外ですので、その点はご安心ください。

目次

性風俗店の法的分類は2つ

性的要素を含む接触サービスを提供する場合、場所を基準に次のいずれかに区分されます。

  • 店舗型性風俗特殊営業(例:ソープランド、ルーム型)
     → 店側が用意したルームに客を呼ぶスタイル。
  • 無店舗型性風俗特殊営業(例:デリヘル、出張マッサージ)
     → 客が手配したホテルや自宅へスタッフを派遣するスタイル。

マッサージ・エステ系の店が、単なるリラクゼーション店と決定的に違うのは、この「性的要素を含むサービス」があるという点です。

店側の個室で施術する「店舗型性風俗特殊営業」

店側が個室(ルーム)を用意し、客を呼び入れて施術する形は、風営法上「店舗型性風俗特殊営業」に該当します。
いわゆるルーム型メンエスや店舗型の回春・性感エステなどがこれに当たります。

店舗型の最大の特徴は、届出だけでなく「場所の制限(立地規制)」が極めて厳しいことです。学校・病院などから一定距離を確保する必要があったり、自治体の条例で営業できるエリアが絞られているため、現実的に新規開業が難しいです。

客のホテル・自宅へ派遣する「無店舗型性風俗特殊営業」

客が手配した場所へスタッフを派遣する形は「無店舗型」に該当します。出張型の回春エステや性感マッサージはこちらの区分です。

無店舗型は店舗型ほどの立地制約を受けませんが、届出が不要になるわけではありません。また、「無店舗=拠点がいらない」という意味ではなく、運営管理のための事務所(営業所)は必須です。事務所の所在地をもとに届出を行う必要があるため、まずは活動拠点となる物件を押さえることから始まります。

届出をせずに、性風俗店を営業したらどうなる?

性風俗店は、店舗型・無店舗型のいずれにせよ、風営法によって届出が義務付けられています。この届出をせずに営業すれば「無届営業」として刑事罰の対象になります。

無届営業を行った場合、6月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、もしくはその併科という刑事罰の対象となります。ネット広告や求人情報から実態を把握されるケースも多く、「小規模だから大丈夫」という理屈は通用しません。

次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、六月以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する

五 第二十七条第一項、第三十一条の二第一項、第三十一条の七第一項、第三十一条の十二第一項又は第三十一条の十七第一項の届出書を提出しないで性風俗関連特殊営業を営んだとき。

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第53条第5項

よくある質問

自社ルームを待機所として使えますか?

待機所(セラピストが待機する場所)として使うことは可能です。

待機所として使うこと自体は可能です。
ただし、その部屋に客を入れて施術をすると、営業形態が店舗型として扱われることがあります。無店舗型で届出をしている場合、施術は客が手配したホテル・自宅への派遣で行わなければなりません。

届出当日から営業できますか?

できません。営業開始の10日前までに届出をしなければなりませんので、営業開始予定の10日前までに届出を済ませましょう。

出張型ではなく、ホテルの一室を長期間借りて営業できますか?

ホテルの一室を事業者側が継続的に借りて、そこに客を呼ぶ形態は「店舗型」とみなされる可能性が高いです。無店舗型として届出する場合は、あくまで「顧客が手配した」ホテルや自宅への派遣に限定する必要があります。

まとめ

マッサージ・エステ系の性風俗店(メンエス、回春エステ、性感マッサージ、風エス、ルーム型)は、風営法上は大きく「店舗型」と「無店舗型」に分かれます。

店側が個室を用意して客を入れて施術する形は、店舗型性風俗特殊営業に該当しますが、店舗型は立地規制や条例の影響を受けやすく、実務上は新規での開業が難しいケースが多いのが実情です。物件を確保する前に、そもそも営業可能な場所かどうかを確認する必要があります。

一方、客が手配したホテルや自宅へキャストを派遣して施術する形は、無店舗型性風俗特殊営業に該当します。無店舗型は店舗型ほど立地の制約は強くありませんが、届出が不要になるわけではなく、事務所(営業所)を用意したうえで、所定の手続きを行う必要があります。

どちらの形態であっても、無届営業は大きなリスクを伴います。まずは自分の目指すスタイルがどちらに当たるのかを整理し、ルールに沿った準備を進めることが重要です。

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【免責事項】 本記事の情報は2026年1月時点のものです。法令や運用は変更される可能性がありますので、実際の手続きの際は必ず管轄の警察署または行政書士にご確認ください。本記事の内容に基づいて生じた損害について、当事務所は一切の責任を負いかねます。

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